経済学研究科長に福原宏幸教授が就任しました

グローバル化時代に対応するプラクティカル・エコノミスト養成をめざして

経済学部長・経済学研究科長 福原宏幸

 

経済学部は、「プラクティカル・エコノミスト」養成を教育の目標に掲げ、その具体化に向けてカリキュラム編成を進めてきました。プラクティカル・エコノミストとは、経済学の素養を基礎にして、自律的な調査・発信能力、日々直面する課題について的確な判断を下す能力、そして他者の視点に学びながら斬新な問題解決の方法を提示する複眼的な構想力を備えた人材を指します。私たちは、この目標達成に向け、多彩な科目の体系的学習カリキュラムと、1年次から4年次までの一貫した演習科目による少人数教育の編成、さらにその質的向上に努めてきました。

また、大学院経済学研究科の前期博士課程では、今日の経済社会が直面する問題に対し、 柔軟かつ総合的な視点から取り組むことのできる「ジェネラル・エコノミスト」の育成を目指し、後期博士課程では、専門領域においてより高度な知的貢献のできる「アドバンスド・エコノミスト」の育成を目指しています。

さて、文部科学省有識者会議で示された大学改革案「G型大学×L型大学」が注目を浴びています。この議論の是非はともかく、いずれにしろ、今日、大学はグローバル化時代における教育のあり方が問われています。本学部・本研究科においては、これに伴い教育改革についての議論を開始しています。その基本の考え方は、「グローバル化時代に対応するプラクティカル・エコノミストの養成」です。

「変動激しい世界経済体制をどう読み解くのか」といった理論的課題とあわせて、大阪というローカルが抱える課題をグローバルな視点で読み解くこと、世界中のローカルが共生的な経済発展関係をどのようにして構築できるのかなど、グローバルな経済課題に対応できるプラクティカル・エコノミストの養成に向けて、さらに改革を進めているところです。