第14回大阪市立大学国際学術シンポジウム『ヨーロッパに学ぶアジア地域統合の可能性−東アジア共同体を考える』
 
ご挨拶
2006年8月
田畑研究科長
このところ、わが国でもようやくアジア地域統合とか「東アジア共同体」に対する関心が高まって参りました。そこで、本年は、半世紀以上前から営々と地域統合プロセスを積み上げてきたヨーロッパの経験に学び、アジア地域統合をどのように推進すべきか、そしてその際の課題は何かなどについて、討論する国際シンポジウムを開催することにいたしました。

今回、幸い欧州委員会の全面的な協力を得ることができ、ヨーロッパとアジアからこの問題に関する一流の論者を多数招き、規模と質の両面におきまして、重要な国際会議になるものと期待いたしております。幅広い層の皆様の参加をお待ちしております。
山下教授
大阪市立大学大学院経済学研究科長 田畑理一
第14回大阪市立大学国際学術シンポジウム実行委員長 山下英次

ライテラー公使
1980年代に、欧州単一市場には単一通貨が必要であると決定され、1999年にユーロが成功裏に導入されました。ユーロ紙幣と硬貨は、2002年に流通を開始しました。今日、ユーロは、ユーロ参加12カ国、3億1,000万人のヨーロッパ人の日常生活の一部であり、ユーロ圏のGDPは世界全体の約6分の1を占め、貿易は約5分の1を占めています。

ユーロの主な功績のひとつは、マクロ経済の安定ですが、その影響はユーロ圏にとどまっていません。国際債務市場などで見られるように、ユーロは世界で2番目に重要な国際通貨となっています。今後、残りのEU加盟国もユーロを導入していきますが、2007年1月には、2004年の新規加盟国の先頭を切って、スロヴェニアがユーロを導入します。

この度、2001年および2004年に東京で開催されたユーロに関するシンポジウムに引き続いて、ヨーロッパの経験が何をアジアに提供することができるかを考えるシンポジウムを、大阪で、大阪市立大学との共同主催でお届けできることを嬉しく思います。

欧州連合(EU) 駐日欧州委員会代表部
公使・副代表 ミヒャエル・ライテラー
(現在 駐スイスEU大使)
 
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