藤森 梓 |
||
Abstract |
||
世界の繊維貿易は、1995年から始まったMFAの撤廃により構造が大きく変化している。本稿では、そのような状況の中でのインド繊維産業、特に小規模事業所の生産性のパターンの特徴について検証した。具体的には、繊維事業所間の生産性格差が生じる要因の分析を通して、インド小規模事業所の特徴および問題点についての検証を行った。同時に、政府が行っている小規模事業所に対する支援政策の有効性についても議論した。 実証分析では、小規模事業所を対象にインド全国標本調査機構が実施したサンプル調査である、NSS第56次非組織非農業事業所調査を用いて生産関数の推計を行った。得られた結果として、小規模事業所への支援政策は生産性向上に有効であるということが明らかとなった。しかしながら、支援政策を受けている事業所の数が少ないという問題も指摘した。 |
||
Copyright (C) 2009 , Graduate School of Economics, Osaka City University, All rights reserved. |