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中村 健吾

社会理論から見た「排除」――フランスにおける議論を中心に――

December, 2006

 
     
   
     
 

Abstract

 
 
「排除exclusion」はフランス生まれの観念であるが、それはいまで はEU(欧州連合)による加盟国間の政策調整における主要な分野のひ とつとなり、欧州全体に波及しただけでなく、国際労働機関(ILO) や国連開発計画(UNDP)などの国際機関がこれを採用するにおよん で、グローバルな通用力をも獲得するにいたっている。しかし、「排除」 の観念に対してフランスの社会科学者たちが提示した留保や批判の内容 は、あまり知られていない。本稿は、主としてフランスでの「排除」を めぐる論争を整理することで、「排除」アプローチの意義と限界を見定め るための試論である。
 
 
 
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